化学物質過敏症について
更新日:2024年7月12日
化学物質過敏症とは
化学物質を多量に浴びたり、または少量でも長期間浴びることで、体が反応して過敏症状が現れることがあります。
いったん過敏症状が現れると、その後はわずかな化学物質にも過敏に反応し続けます。この慢性的な症状のことを化学物質過敏症といいます。
化学物質過敏症は、発症の仕組みが解明されておらず、治療法も確立されていません。
誰にでも起こりうるもので、重症になると、仕事や家事が出来ない、学校へ行けない…など、通常の生活さえ営めなくなるなど、極めて深刻な環境病です。
主な症状
化学物質の種類やその人の体質の違いによって、症状の有無・程度には個人差があり、特徴のない症状が多く、他の疾患との鑑別が難しい場合が多いといわれています。
主な症状
- 粘膜刺激症状(結膜炎、鼻炎、のどの痛み)
- 皮膚炎
- 自律神経障害(冷や汗、手足の冷え、頭痛、疲れやすい)
- 内耳障害(めまい、ふらつき、耳鳴り)
- 循環器障害(動悸、不整脈、血行不良)
- 消化器障害(下痢、便秘、悪心)
- 眼科的障害(目がちかちかする、目が見えにくい)
- 精神障害(不眠、不安、うつ症状、不定愁訴) など
原因になる化学物質を含むもの
発症者にとって合わない物質であれば何でも原因物質となる可能性があります。
下記のような物質が頻度的に原因物質となる可能性が高く、日常生活の中で身近に存在し、意識せず接触している可能性が高いと考えられています。
- 柔軟剤
- 洗剤
- 香水
- 芳香剤・消臭剤
- 防虫剤・殺虫剤・虫よけスプレー
- 消毒液
- 農薬
- 接着剤・塗料・ワックス・住宅建材
- 排気ガス
- 粉塵
- タバコ 等
香料のついた洗剤や柔軟剤、香水等、毎日使用しているようなものについて、香りが体調不良を引き起こす『香害』ということばも聞かれるようになっています。
対処方法について
化学物質過敏症の自覚症状を起こさないためには、症状を引き起こすあるいは引き起こす可能性のある有害物質に
- 近づかないこと
- 早期に離れること
- 滞在時間を短くすること
- 使用を控えること が有効といわれています。
できるだけ接触する原因物質の量を少なくし、悪化因子をできる限り取り除きましょう。
ご理解とご協力をお願い致します
化学物質過敏症は、誰でも発症する可能性があり他人事ではありません。
まずはこのような疾患があることをご理解ください。また、身近にも香害や化学物質過敏症で苦しんでいる人がいるかもしれません。
【配慮をお願いしたいこと】
・公共の場など人が集まるところでは、香料などの使用に配慮しましょう。
・学校、保育所、病院、公園等の公共施設、住宅地に隣接した家庭菜園、農地などで農薬を使用するときには、
農薬の飛散防止などに努めましょう。
・野外焼却、通称野焼きによる被害を受けている方もおられます。野焼きは法律で禁止されています。絶対にやめましょう。
・害虫、ねずみなどを駆除するときには、薬剤に頼らない駆除方法(清掃や進入路の封鎖など)にするよう、
工夫しましょう。
【環境省】化学物質などの環境リスクについて学び、調べ、参加する(外部サイト)
知っていますか?香りのエチケット(埼玉県ホームページ)(外部サイト)
化学物質過敏症により、療養中の方が日常生活に支障をきたす場合には、障害年金の対象となる場合があります。
【日本年金機構】年金の受け取りに関するパンフレット(外部サイト)
お問い合わせ
所沢市 健康推進部 保健医療課
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