石川文松筆 六歌仙図大絵馬

更新日:2015年2月20日

 六歌仙図大絵馬は、高さ約182センチメートル、幅約273センチメートルの大きさで、板の画材に銀箔を押したうえに六歌仙が極彩色で描かれたものです。和歌の上達を祈願する人の求めによって、揮毫きごうされたものと考えられます。
 中央に僧正遍照へんじょうを、その両脇に在原業平ありわらのなりひら小野小町おののこまちを配し、向かい合って喜撰法師きせんほうし文屋康秀ふんやのやすひで、遍照の後方に大友黒主おおとものくろぬしを配しており、大画面に6人をバランスよく配置した見事な構図です。年記がないので描かれた時期は不明ですが、文松の円熟期の作と考えられ、その技量を知る代表作のひとつです。
 石川文松いしかわぶんしょうは、寛政10年(1798年)青梅に生まれ、絵師を志して谷文晁たにぶんちょうに師事し、生活をともにしながら画技の修業を積みます。晩年の約20年間は、生地の青梅を離れ、勝楽寺村や三ケ島村(いずれも現在の所沢市)で絵師として生活を送りました。
【指定年月日】昭和44年6月27日

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