多聞院毘沙門堂

更新日:2024年12月2日

 多聞院毘沙門堂たもんいんびしゃもんどうは、棟札から明和3年(1766年)に落成したものと判ります。その後、屋根の葺き替えが何度か行われてきましたが、全体の傷みがひどくなったため、昭和57年(1982年)に大規模な修理が行われ、茅葺き屋根から銅板葺きに葺きかえられました。正面三間側面三間の三間堂で、正面一間に向拝を付し、背面三間に下屋庇を設けています。また、内部は内陣と外陣に分かれ、内陣は一部板張りの畳敷きで、正面奥に須弥檀を設け、その上に厨子を安置します。
 多聞院が所在する中富地区は、元禄年間に川越藩が行った三富新田の開拓地です。元禄7年(1694年)、川越藩主の柳沢吉保やなぎさわよしやすはこの地の新田開拓に着手し、上富・中富・下富の三村が誕生しました。吉保は、開拓農民の心の拠り所とするため、菩提寺として多福寺たふくじを、祈願所として毘沙門社びしゃもんしゃ(別当寺 多聞院)の一寺一社を創建します。創建(元禄九年)当時の毘沙門社は、御宮おみや拝殿はいでん別当寮べっとうりょう鳥居とりいからなっていました。
 寺伝によると、本尊の毘沙門天は武田信玄の守り本尊であり、信玄が戦陣に臨むときは、いつも兜の中にこの像を納めていたと伝わります。なお、毘沙門堂の前には一対の虎の石像が奉納されており、これは、毘沙門天の御使が虎であることに由来します。
 多聞院では 毎年5月1日に「寅まつり」が開催され、12年に1度、寅歳の「寅まつり」には、本尊の毘沙門天が開帳されます。

【指定年月日】昭和44年6月27日
【所在地】所沢市中富1501番地(多聞院) 

多聞院のご案内

所在地

所沢市中富1501番地

交通アクセス

西武新宿線「新所沢駅」東口から「ところワゴン」(多聞院ルート)に乗車、「多聞院前」下車すぐ

お問い合わせ

所沢市 教育委員会教育総務部 文化財保護課
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